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派遣で働くメリット・デメリットとは?正社員との違いを解説

 

派遣は、人間関係や組織風土にわずらわされることなく、働く時期や期間をみずから選べる自由度の高い働き方の一つです。一方で、正社員と同等の仕事をしても給与や待遇には違いがあることや、期間途中で契約が打ち切られてしまう可能性があることなど、その不合理さと不安定さが問題視されてきました。
こうした問題を解消するために2019年より順次施行されたのが、すべての企業に「同一労働同一賃金」を適用する働き方改革関連法です。これにより、勤務環境は少しずつ改善され、必要な社会保障を得ながら重い職責を負わずに働ける働き方として、派遣が再び注目を集めています。
本記事では、派遣の働き方と、そのメリット・デメリットについて詳しく解説します。派遣という働き方に興味のある方は、参考にしてみてください。

派遣とは?

派遣の働き方とはどのようなものなのでしょうか。雇用形態の種類や業務内容のほか、正社員やパートタイム労働者との違いについて整理しながら見ていきましょう。

無期雇用と有期雇用

派遣元の会社と労働者の雇用契約は、大きく2つに分けられます。一般的な会社の正社員と同じように雇用に期限がない「無期雇用」と、雇用期間があらかじめ定められている「有期雇用」です。また、派遣の場合はそれぞれ無期雇用派遣が常用型派遣、有期雇用派遣が登録型派遣にあたります。

・無期雇用派遣(常用型派遣)
無期雇用派遣の場合、派遣社員は派遣元の会社の正社員です。そのため、給与や昇給、賞与などは派遣元の会社の仕組みが反映され、一般的な正社員の待遇と遜色ありません。雇用保険や社会保険も、正社員が加入できるものと同様です。派遣先での契約が終了しても、雇用元の派遣会社との雇用契約となるため、次の派遣先が決まるまでのあいだも給与が保証されます。
一般的には、企業側で雇用することが難しい優れた技術者や、ある分野のプロフェッショナルなどが常用型派遣として、難度の高いプロジェクトなどに派遣されていることが多いです。

・有期雇用派遣(登録型派遣)
有期雇用派遣の場合、派遣社員は派遣元の契約社員であり、派遣期間が終了すれば雇用契約も終了します。当然、待機期間中の給与は発生しません。昇給や賞与も設定されていないことが多いでしょう。雇用契約終了後は、派遣会社からの次の紹介を待つことが一般的です。
派遣の働き方として多くの方がイメージするのは、派遣会社にエントリーし、自身の情報を登録して仕事が来るのを待つスタイルの、有期雇用である登録型派遣でしょう。自分の適性を見極めるためにさまざまな仕事を経験してみたい方や、育児や介護と両立できる時短勤務を希望する方などに向いている働き方といえます。

派遣の主な業務内容

派遣の業務は正社員と区別され、単純作業などしかありませんでしたが、業務の多様化などにより会社側でも派遣の価値が重要視されるようになりました。それにより、現在の派遣の業務は正社員と同質のように多岐に広がるようになりました。
一般社団法人日本人材派遣協会が2022年に行った「派遣社員WEBアンケート調査」より、派遣先の会社の主な業種や職種について紹介します。

■派遣先の主な業種

  • 金融・保険業 36.2%
  • 製造業 12.5%
  • 情報通信業 11.2%
  • サービス業 6.1%
  • 卸売・小売業 4.8%
  • 建設業 3.9%
  • 官公庁 3.9%
  • 医療・福祉 3.2%
  • 教育・学習支援 2.7%
  • 運輸業 2.6%
  • ガス・熱供給・水道業 2.2%
  • 不動産業 2.2%
  • 飲食店、宿泊業 0.3%
  • その他 8.0%

■派遣先の主な職種

  • OA事務 30.3%
  • その他オフィス業務 11.3%%
  • 庶務事務 7.4%
  • データ入力 5.6%
  • 営業事務(国内取引文書作成)4.9%
  • 経理事務(財務処理) 4.6%
  • その他金融業務(窓口・接客等の業務) 3.8%
  • 金融事務(融資・為替等の後方事務) 2.7%
  • その他営業・販売・サービス業務 2.6%
  • PCオペレーター 2.5%%

上記を見ても、バックオフィス作業が多い傾向ではありますが、さまざまな業種・業界の仕事があることがわかります。

正社員・パートタイム労働者との違い

続いては派遣と、正社員やパートタイム労働者との違いについて見ていきましょう。

・正社員
正社員は、勤務先の企業と直接雇用契約を結び、会社の規定に従って働く労働者のことです。雇用期間に定めはありません。

・パートタイム労働者
パートタイム労働者は、1週間の所定労働時間が、同一事業所内の正社員よりも短い労働者のこと。正社員と同じく勤務先の企業と雇用契約を結ぶ直接雇用です。雇用主である勤務先の企業の指示に従う必要があります。

・派遣社員
派遣社員は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働く「間接雇用」です。給与の支払いや福利厚生などの手当は派遣会社から受け、業務に関する指揮命令は派遣先企業から受けます。
派遣とアルバイトの働き方の違いについて詳しくは、こちらの記事を参考にしてください

 

派遣という働き方の特徴

派遣社員という働き方には、正社員や契約社員など他の働き方と違う部分があります。具体的には下記のような特徴があります。

雇用主となる会社と就業先の会社が異なる

雇用主となるのは派遣会社であるにもかかわらず、就業場所は各派遣先の会社であることは派遣の特徴の一つです。一般的に、会社に就職した際の就業場所は、雇用主となる会社の事業所です。しかし、派遣の場合は、雇用主である派遣会社ではなく、派遣先の会社の事業所が就業場所となります。
また、派遣期間が終わった後は別の会社に派遣されるため、就業場所もそのたびに変わるということも覚えておきましょう。

契約期間に定めがある

契約期間、つまり働くことのできる期間が定められていることも派遣の特徴です。契約によって、1カ月や3カ月、半年などの期間が設けられ、契約期間が終了するとその派遣先での勤務は終わります。もしくは、派遣先の会社や派遣社員の意向によっては契約期間を更新して、その会社での勤務を延長するという場合もあります。

また、無期雇用の派遣社員であれば特に制限はありませんが、有期雇用の派遣社員である場合は、同じ就業先では3年間までしか就業できないという法律があります。
これは、雇用の安定しない有期雇用の労働者をなるべく減らすことが目的です。もしも派遣先の会社が3年目以降もその社員に働いてほしいと希望する場合は、派遣先がその社員を直接雇用で採用することが求められます。

待遇・条件は派遣先の正社員と同等である

派遣社員は派遣会社の社員ですが、働く上での待遇や条件は、派遣先の正社員と同等であることも特徴の一つです。派遣社員の保険加入や給与支給などは派遣会社の規定に沿って適用されますが、就業中のルールについては派遣先の会社の規定が適用されることが一般的です。

また、法改正などの前は、派遣社員と派遣先の正社員で待遇に差ができてしまうこともありました。しかし、派遣社員の待遇の向上を目的にした同一労働同一賃金という施策により、派遣社員が派遣先での正社員と同等の待遇を受けられるように変化してきています。
派遣先の会社にもよりますが、具体的には食堂の正社員同様の割引や正社員向けの研修、資格手当などの福利厚生を受けられることがあります。

派遣で働くことによるメリット・デメリット

 

派遣社員として働く際には、メリットやデメリットがあります。それぞれどのようなものか、詳しく見ていきましょう。

派遣のメリット

派遣で働くことには、正社員やパート労働者とは異なるさまざまなメリットがあります。主なメリットは下記のとおりです。

・仕事選びの幅が広い
派遣で働くメリットには、多岐にわたる仕事から自分に合ったものを探せることがあります。一般的に、正社員で働くときは入社の際に決められた業種・職種で働き続けることになります。一度決められた領域の仕事を継続し、スキルを高める方法が主流です。
しかし、派遣で仕事をする場合は、派遣先が変わるごとに、さまざまな業種や職種、会社規模などから仕事を選べるので、自分に合った会社や仕事を探すことができます。

・いろいろなスキルや経験が積める
派遣で働くメリットには、さまざまな会社での業務に携われるので、その職場での貴重な経験を積めることもあります。より多くの仕事ができるようになりたいと考える方には、派遣はおすすめの働き方といえるでしょう。

・経歴に傷がつきにくい
仕事が変わっても経歴に傷がつきにくいことも、派遣で働くメリットです。正社員であれば、業務内容や人間関係の悩みがある場合や、別の会社での業務に興味が出てきたという場合は、転職をしなければなりません。
今までの就業歴や、それぞれの会社での就業期間が選考基準に含まれるため、頻繁に転職をしてしまうと、採用されることが次第に難しくなってしまうということがありえます。派遣で働く場合は、仕事が変わっても所属は同じ派遣会社のまま変わらないため、経歴に傷をつけずに仕事を変えることができるのです。

・派遣会社の意見を聞きながら仕事を選べる
派遣会社の担当者と相談をしながら派遣先を決められることも派遣で働くメリットです。
派遣会社には、派遣先の担当者と派遣社員の双方にとっての窓口となる管理マネージャーや営業担当者と呼ばれる役割の社員がいます。派遣先の業務に詳しく、派遣社員のキャリアアップなどの相談にのってくれるでしょう。意見を聞きながら、働く場所を決められる環境があることは派遣の強みです。

・時給が高い傾向がある
派遣と同様に比較的自由度が高い働き方であるアルバイトやパートよりも、時給が高めであることです。仕事内容や勤務態度にもよりますが、場合によっては短期間でも高収入を得られる可能性があるでしょう。同一労働同一賃金の導入で、正社員との格差もなくなりつつあります。

派遣のデメリット

メリットの多い派遣という働き方ですが、気をつけておきたい注意点もあります。主なデメリットには下記のとおりです。

・経験やスキルの有無で給与が左右される
派遣社員の場合、これまでの仕事の経験やスキルが、もらえる給与に影響を与えてしまうことがあります。なぜなら派遣の業務は、一般的に即戦力を求められる傾向があるからです。
新卒の正社員であれば、将来の活躍を期待して先行投資の意味も込めて初任給を設定することもあるでしょう。一方、派遣社員の場合は、派遣期間中に出せるアウトプットに見合った給与が設定されるので、給与を上げるためには実力が必要です。スキルや経験が少ないうちに、給与を上げることは難しいかもしれません。

・派遣期間に限りがある
派遣の契約は、基本的に3カ月などの定められた期間ごとに更新していきますが、契約の更新がされなくなった時点で、派遣期間は終了となります。また、派遣社員が、派遣会社で有期雇用として雇用されていた場合、長くても3年までしかその職場で働けない点にも注意が必要です。
派遣はその特性上、繁忙期で人手が足りない職場や、正社員では対応できない特別な業務が発生する場合に需要が生まれやすいもの。そのため、繁忙期が終わるなど、外的要因によって派遣期間が終わってしまう可能性もあります。一つの職場で、定年まで仕事をすることを希望する方にはおすすめできません。

・交通費が支給されない場合がある
派遣会社によりますが、交通費が支給されない場合もあります。正社員であれば、自宅から職場までの交通費を会社から支給してもらえることが多いでしょう。派遣社員として働く際には、派遣会社の規定によって交通費の支給に関する取り扱いが変わります。例えば、交通費が支給されない代わりに給与に上乗せがある場合や、就業先に近い場所に用意された社宅に入居できるという場合もあります。
交通費の支給があるかどうかが気になる場合は、事前に派遣会社に確認してください

派遣の働き方に向いている人の特徴

派遣の働き方が向いている人の特徴には、どのようなものがあるでしょうか。主な特徴には下記のようなものが挙げられます。

プライベートを重視したい

派遣社員として働く場合、業務内容や勤務時間に関してはあらかじめ契約によって定められているため、ハプニングによって残業や休日出勤をさせられるということがあまりありません。そのため、休日や終業後にプライベートの予定を立てやすく、旅行や買い物、家族といっしょに過ごすなど、時間を確保しやすいでしょう。
ほかにも、キャリアアップのための資格勉強や、趣味で続けている習い事などにも時間をあてることができるので、プライベートを充実させやすくなります。

業務を通してスキルアップをしたい

業務経験者として就業する場合は、基礎となる知識やスキル・経験があれば業務を通じて経験を積んだり、スキルを伸ばしたりすることができます。派遣会社によっては、スキルアップのための研修制度を用意しているところもあり、パートタイマーやアルバイトよりもスキルアップしやすいです。
未経験者として就業する場合も、各派遣会社がそれまでに積み上げてきたノウハウにより、安心して仕事を始められます。

また、派遣は就業日や就業時間を自由に設定できるので、働き方次第ではスキルアップのための資格取得、関連スキルの勉強などの時間にあてることも可能です。
そのため、スキルアップをしたいとお考えの方には、派遣はおすすめの就業形態だといえるでしょう。

将来は正社員になりたい

現時点では正社員としては働けなくても、将来は正社員として働きたいとお考えの方にも派遣はおすすめの働き方です。派遣会社の中には、「紹介予定派遣」という就業形態があります。これは、派遣社員として試用期間を設けて、その期間後に会社側が「ぜひ正社員になってほしい」となった場合に、正社員として雇用契約を結べるというもの。
現場の雰囲気や環境を知ってから入社することができるので、契約後にもギャップをほとんど感じずに働けるというメリットがあります。

フレキシブルに働きたい

「本業があるけどそのほかにも収入源が欲しい」「芸術・芸能活動を続けていくための収入源としてフレキシブルに働きたい」など、正社員としては働けないけれど、自身の都合に合わせて働ける環境をお探しの方には、派遣はぴったりだといえます。
他にやることがあって正社員として働くことができない方には、終業時間や日程の自由さがある派遣がおすすめです。

派遣会社を選ぶときに知っておきたい3つのポイント

希望の職種に就業するためには、数多くある派遣会社の中から自身に合った1社を選ぶことも重要です。派遣会社を選ぶ際のポイントについても、詳しく見ていきましょう。

魅力的な求人があるか

企業とのつながりが豊富な派遣会社には、応募者の殺到が予想されるため、表に出していない求人や、人気企業の求人、特定の分野に特化した求人などが集まっています。求人サイト経由の応募では倍率が高く通過の可能性が低い仕事も、企業とのパイプが太い派遣会社経由なら就業できるチャンスが広がるでしょう。

求人数が豊富であるか

求人数が豊富であることも、派遣会社選びの重要な条件です。求人数が多ければ多いほど、希望に合った仕事を見つけやすいからです。派遣会社ごとに得意分野が異なるため、希望する業界や職種に強い派遣会社を選んで登録するようにしましょう。

キャリアアップにつながる仕組みが充実しているか

2015年9月の改正労働者派遣法によって、労働者派遣事業を営む会社と派遣社員を雇用する会社には、雇用する全派遣労働者を対象としたキャリア形成支援制度の実施が義務付けられました。時間は、フルタイム雇用で概ね年間8時間以上です。
基本的な教育訓練の方法は、「研修」「OJT」「Off-JT」「e-ラーニング」などがありますが、中には独自の教育体制でキャリアアップを強力に支援している派遣会社もあります。派遣社員としてどのようにキャリアを構築していきたいのかを熟慮し、自分に合ったキャリアアップ支援をしている会社を選びましょう。

さらに、派遣独特の仕組みとして、営業やコーディネーターがサポートにつく場合があります。これは、営業担当者やコーディネーターが派遣社員のパートナーとなり、客観的なアドバイスや派遣先との調整を通じて派遣社員のキャリアをサポートするもの。正社員やアルバイト、パートでは受けられない派遣ならではの仕組みだといえるでしょう。

派遣会社の営業・コーディネーターのサポート内容

派遣会社を選ぶ際は、求人の内容と数、担当者のサポートを含めたキャリアアップ支援の充実度をチェックすることが大切です。ここからは、派遣会社特有の仕組みである営業・コーディネーターによるサポートについて、詳しく紹介します。

営業・コーディネーターの主な役割

営業・コーディネーターの役割の一つとして、派遣社員が配属先でしっかり仕事ができるようにサポートすることが挙げられます。
例えば、派遣社員は業務上で不安・課題を抱えることや、派遣先で人間関係のトラブルが起きることがあるでしょう。こういった際に、営業・コーディネーターは派遣社員からヒアリングを行い、時には派遣先の担当者とやりとりをして解決に導きます。これは、派遣社員が仕事をする職場の社員ではないため、派遣先の影響を受けない第三者としての客観的なアドバイスができるのです。
また、派遣社員が所属する会社の人間でもあるため、派遣社員を守るために外部から派遣先の会社に環境の改善要求をするなど、アプローチをかけることができます。

営業・コーディネーターのサポートで得られるメリット

営業・コーディネーターからのサポートを受けることで、さまざまなメリットを得られます。主なメリットには下記の2つが挙げられます。

・職場で相談しづらいことを相談できる
派遣先で、業務内容や人間関係などでうまくいかないときに、職場内で相談できないこともあるでしょう。管理マネージャーに相談することで、客観的なアドバイスや派遣先の担当者に対して解決するためのアプローチをしてくれます。

・キャリア形成を支援してくれる
派遣社員の将来に向けたキャリア形成をサポートすることも、管理マネージャーの役割の一つです。将来やりたいことや夢などを相談することで、そこに向けて今やるべきことをアドバイスしてくれるでしょう。また、それを実現するための具体的な計画をいっしょに立ててくれます。

派遣はさまざまな経験やスキルが身に付く、メリットが多い働き方の一つ

派遣とはどのような働き方なのか、基本的な概要やメリット・デメリットなどを紹介してきました。派遣では、複数の仕事を通して、さまざまな経験やスキルを身に付けることができます。
その一方で、一般的な会社にある制度が派遣会社にはないこともあります。派遣会社を選ぶ際には、自分にとって必要なものが何かを明確にしておくといいでしょう。

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